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基礎知識リールのギア比とは|ハイギアとノーマルのちがいと、HG・XG・XH の選び方
レベルと釣り方はじめての1本・1台

番手を決めて、「よし、3000番にしよう」と思ったら、同じ 3000番に「C3000」と「C3000HG」が並んでいる。値段は同じ。ちがうのは、最後の HG だけ。ここで手が止まる人は多いかなと思います。
この HG や XG、XH は、巻く速さの記号です。もとになっているのが「ギア比」という数字で、ハンドルを1回まわしたときに、糸をどれだけ巻き取れるかが変わります。
ハイギアは、ハンドルをひとまわしするあいだに、ふつうのギアより多く糸を巻き取れるギアのことです。26ナスキーなら、C3000 が 73cm のところ、C3000HG は 91cm 巻けます。
で、先に答えを言うと、ルアーを投げて巻く釣りをするなら、速いギア(シマノは HG、ダイワは XH)。堤防のサビキやちょい投げが中心なら、記号なしのノーマルギアで大丈夫です。

ギア比は、ハンドル1回転で何回まわるか
スピニングリールは、ハンドルを回すと、スプール(糸を巻いておく筒)のまわりを、ローターという部品がぐるぐる回って、糸を巻きつけていきます。ギア比は、ハンドルを1回まわすあいだに、このローターが何回まわるかを表す数字です。
シマノの 26ナスキーで見てみます。
| 品番 | ギア比 | 1回転で巻ける長さ |
|---|---|---|
| C3000 | 5.0 | 73cm |
| C3000HG | 6.2 | 91cm |
C3000HG のほうが、ハンドル1回転でローターが多く回るぶん、同じ1回転で巻ける糸が 18cm 長くなるんですよね。
18cm と聞くと小さく感じますが、50m 先まで投げたルアーを巻いてくると、HG のほうが、およそ 13回少なく巻くだけで済みます。投げるたびに、この差がつくわけです。
自転車のギアと同じ、と考えると分かりやすいです。重いギアは、ひとこぎで遠くまで進むかわりに、ペダルが重い。軽いギアは、進む距離は短いけれど、こぐのが楽。リールのハイギアは「重いギア」、ノーマルギアは「軽いギア」って感じです。
見るのは「1回転で巻ける長さ」のほう
スペックの表には、ギア比のとなりに「最大巻上長」や「巻き取り長さ」という列があります。ハンドル1回転で巻ける糸の長さ(cm)のことで、選ぶときに見るのは、こちらです。
というのも、ギア比が同じでも、リールの大きさで、巻ける長さが変わるからです。26ナスキーの、ギア比が同じ 6.2 の品番を並べてみます。
| 品番 | ギア比 | スプールの直径 | 1回転で巻ける長さ |
|---|---|---|---|
| C3000HG | 6.2 | 46.5mm | 91cm |
| 4000XG | 6.2 | 51mm | 99cm |
| C5000XG | 6.2 | 54mm | 105cm |
スプールが太いほど、ローターがひと回りするあいだに巻きつく糸が長くなります。C3000HG なら、筒のひと回りがおよそ 14.6cm で、それをギア比の回数ぶん重ねると、表の 91cm になります。
で、番手のちがうリールや、メーカーのちがうリールをくらべるときは、ギア比の数字ではなく、cm の数字どうしをくらべてください。巻く速さが、そのまま見えます。
表の長さは、スプールいっぱいに糸を巻いたときの数字です。糸が出ていって、巻いてある糸が細くなると、1回転で巻ける長さは少し短くなります。
記号の読み方(HG・XG・PG と、H・XH・P)

ギア比のちがいは、品番のいちばん後ろの記号で見分けます。シマノとダイワで、書き方が少しちがいます。
| 巻く速さ | シマノ | ダイワ |
|---|---|---|
| ゆっくり・力強い(ローギア) | PG | P |
| ふつう(ノーマルギア) | 記号なし | 記号なし |
| 速い(ハイギア) | HG | H |
| もっと速い(エクストラハイギア) | XG | XH |
実際の型で、数字を見てみます。
| 型と品番 | ギア比 | 1回転で巻ける長さ |
|---|---|---|
| シマノ 23ストラディック C3000 | 5.1 | 75cm |
| シマノ 23ストラディック C3000HG | 5.8 | 86cm |
| シマノ 23ストラディック C3000XG | 6.4 | 94cm |
| ダイワ 23レガリス LT3000D-C | 5.3 | 80cm |
| ダイワ 23レガリス LT3000-CXH | 6.2 | 93cm |
ここから、知っておくと迷わないことが2つあります。
- レガリスの XH は、シマノの HG や XG と近い速さ:レガリスの LT3000-CXH は 93cm。ナスキーの C3000HG(91cm)とも、ストラディックの C3000XG(94cm)とも、ほとんど変わりません。レブロスやレガリスは、3000番に H が無く、ノーマルの次がすぐ XH。「ダイワで速いギアがほしいなら XH」と覚えておけば足ります。
- 同じ HG でも、型によって速さがちがう:C3000HG は、ストラディックだと 86cm、ナスキーだと 91cm です。記号は、同じ型・同じ大きさの番手の中での「速いほう・遅いほう」を表す目印。型をまたいでくらべるときは、やはり cm の数字を見てください。
PG・P は、ゆっくり巻くためのギア
ノーマルより、さらにゆっくり巻ける PG と P は、使う釣りがはっきり決まっている人のためのギアで、はじめのうちは気にしなくてかまいません。シマノのツインパワーの 4000PG は、同じ 4000番の XG より、ひと巻きで 29cm 短く巻けるぶん、巻くのが軽い。重いルアーや、引きの強い魚を、力をかけて巻いてくる釣りのための番手です。
ちなみに、ダイワのレガリスの LT2000S-P は、アジやメバル、管理釣り場のトラウトを、小さなルアーでゆっくりねらうための番手です。同じ 2000番の XH より、ひと巻きで 18cm 短く巻けます。
ハイギアとノーマル、何が変わる?
巻ける長さがちがうと、釣りの中では、こんなちがいになって出てきます。
| くらべる所 | ノーマルギア | ハイギア |
|---|---|---|
| 巻くときの重さ | 軽い | 少し重い |
| 糸のたるみを取る | ゆっくり | 早い |
| ルアーや仕掛けの回収 | ゆっくり | 早い。投げる回数が増える |
| ゆっくり同じ速さで巻く | やりやすい | 気をつけないと、速くなりがち |
ハイギアのよい所
いちばんは、糸のたるみを早く取れることです。ルアーを投げると、風や波で糸がたるみます。たるんだままだと、魚がさわっても手に伝わらず、合わせても針が掛かりません。ハイギアなら、ハンドルを1〜2回まわすだけで、糸がぴんと張ります。
もう1つは、回収の早さ。遠くまで投げたルアーを、早く巻き取って、次を投げられます。同じ1時間でも、投げられる回数が増えるぶん、魚に出会う機会も増える気がします。
ハイギアで気をつける所
1回転で多く巻くぶん、ハンドルは少し重くなります。重い仕掛けを何度も巻き上げるサビキ釣りや、引き抵抗の大きいルアーを巻き続ける釣りでは、ノーマルのほうが楽です。ダイワも 23レガリスの説明で、巻きに安定感を求める釣りにはノーマルギアをすすめています。
あとは、ゆっくり巻きたいのに、つい速くなってしまうことがあります。ゆっくり一定に巻くのが大事な釣りでは、ノーマルやローギアのほうが、手もとで速さをそろえやすくなります。
とはいえ、ハイギアで「ゆっくり巻く」ことは、ハンドルをゆっくり回せばできます。反対に、ノーマルで「たるみを一瞬で取る」には、そのぶん手を速く回すしかありません。ルアーの釣りで、迷ったらハイギアと言われるのは、このためです。
釣りごとの、ギアの選び方

| やりたい釣り | ギア | 品番の例 |
|---|---|---|
| 堤防のサビキ・ちょい投げ | ノーマル(記号なし) | シマノ C3000 ダイワ LT2500D・LT3000D-C |
| アジ・メバル・管理釣り場のトラウト | ノーマルか、ローギア | シマノ C2000S ダイワ LT2000S-P |
| エギング・シーバス・バス釣り | ハイギア | シマノ C3000HG ダイワ LT3000-CXH |
| 砂浜から投げる釣り・堤防から青物 | 速いギア(大きめの番手) | シマノ 4000XG ダイワ LT4000-CXH |
| まだ決めていない | ハイギア | シマノ C3000HG ダイワ LT3000-CXH |
エサ釣りは、仕掛けを入れて待ち、魚が掛かったら巻き上げる釣りです。たるみを急いで取る場面が少ないので、巻くのが軽いノーマルが合います。ダイワの D の付く番手(LT2500D・LT3000D-C)は、太い糸を巻ける深いスプールと、ノーマルギアの組み合わせ。エサ釣りにも使えます。
遠くへ投げる釣りほど、速いギアが効いてきます。砂浜からヒラメをねらう釣りや、堤防から青物をねらうライトショアジギングは、投げる距離が長く、回収する糸も長い。4000番から上の番手に XG や XH が多いのは、そのためです。同じギア比でも、4000番はスプールが太いぶん、1回転で多く巻けます。
「エサ釣りから始めて、そのうちルアーも」という人は、ハイギアを選んでおいてください。ハイギアでサビキ釣りをしても、少し巻きが重いだけで、困ることはないんですよね。
値段は、同じ
ナスキーもレガリスも、ギアがちがっても値段は同じです。「高いほうが良いもの」と考える必要はなく、釣りに合うほうを選ぶだけです。ナスキーなら C3000 も C3000HG も 14,200円(税別の本体価格)、レガリスなら LT3000D-C も LT3000-CXH も 14,100円(税抜のメーカー希望本体価格)。どちらも 2026年10月11日時点の数字です。
迷ったら
ルアーを投げる釣りをするなら、シマノは HG、ダイワは XH。堤防のサビキやちょい投げだけなら、記号なしのノーマル。型や番手をまたいでくらべるときは、ギア比ではなく、1回転で巻ける長さ(cm)を見る。覚えておくのは、この3つだけです。
で、ギアは、どちらを選んでも、魚が釣れなくなるわけではありません。「まちがえたら大変」と身がまえずに、やりたい釣りに近いほうを、気楽に選んでください。
慣れない人ほど助かる、糸がらみ対策の1台

シマノ
26ナスキー C3000HG(ハイギアの3000番)
14,200円税別・本体価格(2026年10月11日時点)。お店の値段は、ボタンの先で確かめてください
